英語

英語の「フォニックス」について、英語講師が解説します【結論:悪手です】

ぶっちゃけ「フォニックス」ってどうなの?子どもからやらせた方が良いの?

今回はこんなテーマでお話させていただきます。

英語講師として約8年のキャリアで、フォニックスについてはそこそこの知識があります。実際に小学生の生徒にも教えていました。

結論から言うと、早期でフォニックスはやる必要なしです。
今回はその理由について、フォニックスの概要含め話していきたいと思います。

この記事で得られること
  • 幼児英語教育、フォニックスについて知れる
  • フォニックスの授業がどんなものか分かる

それでは、行きましょうか。

フォニックスの概要

フォニックスっていうのは、アルファベットの文字と音を同時に学ぶ勉強法です。

例えば、

big (大きい)

という単語を覚えるとき、子どもの脳内は

b(ビー) i(アイ) g(ジー)で「大きい」か。

と、実際の発音を無視して覚えることが多いです。

これがまたビックリするぐらい、多いんです・・・。
英語でつまずく子は、だいたいこれが原因なのでは?と思うくらい。

まぁ、ビッグくらいはどんな小学生でも聞いたことあるから、
こうやって覚える人は少ないんでしょうけどね。

けど、だんだん難しい言葉が入ってくると、これでは太刀打ちできません。

例えば、

difficult (難しい)

この単語が仮に単語テストで出るから覚えよう、と思っても、

d(ディー) i(アイ) f(エフ) f(エフ) i(アイ) c(シー) u(ユー) l(エル) t(ティー)で「難しい」・・・

さすがに可哀そうですよね。

アルファベットというのは、ふつうは

  • A(エー)
  • B(ビー)
  • C(シー)
  • D(ディー)
  • E(イー)

と教わりますよね。みんな誰しも歌で覚えたんじゃないかな、と。

けど、Appleを「エーップル」とは発音しないですよね。
同じ理屈で、Bookを「ビーック」とは発音しません。

その為に、正しい音とアルファベットを一緒に学べるように
作られたもののことを「フォニックス」
と言います。

フォニックスの対応表

以下がその対応表となっています。(実際のカタカナとは音が違います。)

実際にアメリカの小学生のお子さんもこれで発音の勉強をしています。

果たして、これが今の日本人にとって、子どもにやらせるべき重要な英語項目なのでしょうか。

フォニックスで発音矯正は悪手になりやすい

結論から言います。

日本人の子どもたちはフォニックスで発音は良くならないし、英語ができるようにはなりません。

理由は以下の2つです。

  1. ルール多すぎ問題
  2. そもそも教えている先生の発音が悪い

ルール多すぎ問題

1つは「ルールが多すぎる」ので、子どもはやる気を損ないがちです。

例えば、「語尾のeは発音しない」など。

hope, lope, cute, horse などがそうですね。こういうのを「サイレントe」って呼びます。

あと、前述したcuteという単語。
これは、cutと似てますね。「カット」と読ませます。

けど、cuteになったとたんに、「カッティエ」ではなく、「キュート」になってしまう・・・。

え、フォニックスでは、[u]は「ア」って発音するって書いてたのに、cuteは「キュート」なの?

ってことになりがちです。んで、これを説明できる英語の先生もまぁ少ないと。

簡単に解説すると、
「サイレントe」の場合、すぐ後ろの母音の音を「アルファベット読み」にするというルールがあります。

ですので、cuteのuの部分は「ユー」というアルファベット読みが適切となります。

なので、cutは「カット」、cuteは「キュート」となるんですね。

音を「ミュート」にすると言うときに使う、muteという単語も同じ理屈です。

でもでも、キュウリってcucumberで「キューカンバー」って発音しますよね。最初のuは「ユー」で、次のuは「ア」って発音させるわけです。

?????

とまぁ、これで英語嫌いになってしまうんですね。

フォニックス信者の先生方ももちろんいらっしゃいますが、恐らくその方々は「ある程度英語が分かっている前提で、フォニックスを学んできたから」良いものと解釈していますね。

日本語を母国語とする僕たちが、フォニックスでやろうとすると、小・中学生は混乱を避けられません。

なので、結論「フォニックスは悪手」となりやすいのです。

そもそも教えている先生の発音が悪い

否定はしません。僕も発音は悪い方です。
外国の友だちに「お前ってイギリス英語なまりだよな。」と言われしまいましたので・・・。

けど、フォニックスを大々的に教えたいのならば、
まずは先生がしっかりとした発音を生徒に聞かせることをしないといけません。

フォニックス一覧表で[a]の発音は「ア」と書きましたが、
カタカナの「ア」の音とは少し違います。

これを分かっていないのに、生徒にすり込もうとすると、生徒は「一生違う発音の[a]を脳内に入れたまま、英語を勉強する」ハメになります。

これ以上に不幸なことはないですよね。

なので、英語の先生方も、むやみやたらに「フォニックス教育」に取っつく前に、そもそも己の発音の善し悪しを自覚した方が賢明だと思います。

英語は音を意識すること

とはいえ、散々フォニックスについては言いましたが、

英語は「音」を無視して覚えてはいけません。
「音」とセットで覚えるんです。

けど、フォニックスを使う必要は一切ありません。

(CD音声を聞きながら、)
あ、cuteは「キュート」で、cutは「カット」なのね。

これで十分です。

確かに、cuteとcutが出てきたときに、混乱する生徒もいるでしょう。

けど、その理屈を説明したところで、cuteとcutで混乱する生徒には火に油です。

英単語の練習は極めてシンプルに行きましょう。
それは、「正しい音を耳で聞いて、正しい音を真似て口で言ってみる」

これだけです。

いろいろと様々な英語勉強法がありますが、実は複雑なことは何もなく、至って全部シンプルです。

今後もそういったコンテンツをもっと配信していこうと思います。

それでは、この辺で。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。